2N2055 JLH Class-A アンプ


ACアダプタの12Vを強引に分圧して±6Vにして、小さく放熱の悪いケースにA級アンプを押し込めるという、かなり無茶したアンプ。発熱がすごくて夏場は使えません。後継にNamaアンプを作って解体。
もともと、Nob's Home Pageで回路を見つけて、ずっと試してみたいと思っていたんです。部品箱の中に汎用の2SA1015が沢山あったのでそれを使うこととし、新しく買ったのと言えは、電源用に10000μFのコンデンサを一つ買い足したのみ。

相変わらず12VのACアダプタを電源にしてます。もっと電圧を上げたいのですが、放熱がもういっぱいいっぱいなので、そのまま。アイドリング電流は0.5Aですが、さすがA級、かなりの発熱です。トランジスタ一つ当たり3W、全体で12W発熱していることになりますが、電源を入れて少しするとケース全体が「あったか・・・」状態。定電流回路が熱の影響を受けやすい方式なので、熱に対する安定性はいまいち。その部分はオリジナル回路の欠点だと思います。もっと熱に対する安定性の良い回路を採用すればよいのに・・・。それとも海外の人はちまちましたケースに詰め込んだりはせず、でっかいケースを使うのでケース内温度なんて上昇しないのでしょうか。

回路図。


参考にしたページに書いてある通り、入力のカップリングコンデンサは取り外しています。ACアダプタが電源なので、ダイヤモンドバッファを使って正負電源を作っています。ドライバ段(?)の2SC1478は手元にあったので。これは本来差動アンプの定電流回路用にストックしておいたのですが、他に使う機会もなさそうなので登場。50mA/150mWしか流せない小信号用ですが、電源電圧が低いのでなんとか。一応、ソケットで差し替えられるようにはしてますけど。

我ながら、よくこのケースに詰め込んだものだと思う。電源のコンデンサが場所とりすぎ。


で、音はというと、確かにこれは作ってみるべきかもです。A級アンプならではの豊かな低音がすごくいいです。
単に低域が出てるとかじゃなくて、低域から中域に繋がるあたりの響きが豊かなのでしょうか、響きがとにかくいいです。この響きはICアンプやD級では絶対に出ない、ディスクリートのA級アンプならではかも知れません。D級の引き締まった低音とはまた一味違う、豊かな低音というのを感じます。
CDジャケットサイズのケースでACアダプタが電源で、という見た目に騙されると、びっくりすると思います。もう少し電圧上げてメインで使ってもいいかなと思うくらいです。


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